福岡道雄展 ことばと文字
-つくらない彫刻家のその後

2016年4月1日(金)~28日(木)
日曜、月曜休み  12:30~18:30

福岡道雄(1936~)は大阪府堺市に生まれる。戦後日本の現代彫刻界を代表するひとりとして旺盛な作家活動を
展開し、概念的な美術表現が全盛の時代にも時流に抗した私小説的なテーマをもつ独自の作風を貫き異端の彫刻家
として高く評価されていたが、2005年に突然と「つくらない彫刻家」を宣言、以降彫刻家としての制作を絶っていた。 
福岡にとって象徴的なことばがいくつかある、「何もすることがない」「僕達は本当に怯えなくてもいいのでしょうか」
「反」など、繰り返し作品やエッセイのなかに現れてくることばである。 それらはタイトルというかたちをとったり、
文字となって作品に刻まれたりしながら、福岡の制作や生活に通底する重要なテーマとなっていった。 
そしてついに「つくらない彫刻家」ということばにたどり着く。 
発表を意図しないスケッチブックの描きこみ、アイディアの走り書き、モノローグの数々、 
制作に背を向けつつも日々綴ることばと文字、福岡道雄のつくらないその後を辿る展示となります。

画像: 本展に際し冊子「福岡道雄 Michio Fukuoka」を発行(テキスト執筆:福元崇志 国立国際美術館研究員)。
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