森末由美子 展 「道草ルート」  
Yumiko MORISUE “Wandering along the road”
2013年6月3日(月)~22日(土) 12:30~18:30 日曜休み

森末由美子は見慣れた日用品や身のまわりのものを使い、細やかな作業を通じて日常の風景を
少しだけ変化させます。 塩の瓶のラベルを着色した塩で描いたり、風化した石を想起させるまでに
削り込んだ本など、緻密な計算と超絶技巧に裏打ちされながらも、作業の結果うまれる偶然の
かたちの妙や模様の美しさにはそれを凌ぐものがあります。
そこはかとないユーモアを醸し、日用品のもつ本来の意味と再構築された造形との絶妙の差異に
見る者は深く魅了されます。
今回は装飾品や日用品として使われている植物の葉脈や繊維の網目の構造に刺繍を施した作品を
中心に出品予定。 刺繍という線から面を作っていく作業によって葉脈や繊維の隙間を埋めていく、
それはあったであろう「葉」や「実」のかたちにと再生していくかのようでもあります。

画像:「葉」2012年 葉脈に刺繍 7.6 x 22.5 x 0.3cm ©Yumiko Morisue

「葉脈のように、線のみで構成されたかのような隙間だらけの物体に刺繍していくことで、
線がやがて面になり、空疎だったものが密度を増していき、「葉」のようになっていきます。 
肉付けされて補強されていくようでもあり、あったであろう葉のかたちに再生していくようでもあります。」 
*作家ステートメントより

yumiko morisue 2013 hp top
画像: 展示風景部分