居城純子 個展「影・絵」
Junko Ishiro solo-exhibition “Reflection and Image”   
2019年11月26日(火)~ 12月19日(木)日曜・月曜・祝日休み 12:30~18:30

「面影、影法師、月影、透き影、水影、陰影…
古来から人々は姿形や光、実体のないものを表すために影という漢字を使って様々な言葉を
紡いできました。 現代では暗さを意味することの多い影ですが、古語では主に光を指す言葉に
使われてきました。 様々な意味合いを持ちつつ時代と共に変貌を遂げる影を絵画という様式の
中で考えてみたいと思います。 ― 居城純子 」

居城純子(いしろじゅんこ)は1974年に静岡県に生まれます。 2001年東京藝術大学大学院修士課程油画科を修了。
2005年VOCA展奨励賞受賞、2007年大阪市咲くやこの花賞(美術部門)などを受賞、「静岡 NEW ART あなたの居場所」
(2005年 静岡県立美術館)、今日の作家シリーズ 居城純子個展(2007年 大阪府現代美術センター)、「現代絵画のいま」
(2012年 兵庫県立美術館)などの主な企画展やパブリックアートの制作など数々のキャリアを積んできました。 
居城の絵画ではしばしば周辺の特定の風景がモチーフとして取り上げられています。 マスキングによって剥がされた
絵の余白は、見る人の記憶のなかで埋められていくことで完成する風景画となっていました。 同時に、描かれた絵と
剥がされた絵は、風景のなかの「光」と「影」として居城の絵画における重要なテーマとなっていきました。
今展は絵画というキャンバスのなかだけでなく、マスキングが散りばめられた展示空間をひとつの絵画として
体験する試みとなっています。 

画像:「滲出する暗がりと浮遊する明るさ」2019年 インスタレーション風景 photo by Kiyotoshi Takashima