居城純子展「影・絵」2019年 

「面影、影法師、月影、透き影、水影、陰影…
古来から人々は姿形や光、実体のないものを表す
ために影という漢字を使って様々な言葉を紡いで
きました。現代では暗さを意味することの多い影ですが、
古語では主に光を指す言葉に使われてきました。 
様々な意味合いを持ちつつ時代と共に変貌を遂げる影を
絵画という様式の中で考えてみたいと思います。」

居城純子は1974年に静岡県に生まれます。 
2001年東京藝術大学大学院修士課程油画科を修了。
2005年VOCA展奨励賞受賞
2007年大阪市咲くやこの花賞(美術部門)受賞
「静岡 NEW ART あなたの居場所」(2005年 静岡県立美術館)
今日の作家シリーズ 居城純子個展(2007年 大阪府立現代美術センター)
「現代絵画のいま」(2012年 兵庫県立美術館)などの主な企画展や
パブリックアートの制作など数々のキャリアを積んできました。 

居城の絵画ではしばしば周辺の特定の風景がモチーフとして取り上げられています。 
マスキングを駆使した絵画作品はその余白を介して観るものを記憶にあるどこかで
見たような風景へと誘うものとなっていました。 同時にマスキングが生み出す
イメージは居城の絵画における重要な要素、光と影をも想起させるものとなっています。

伝統的な絵画手法を保ちつつも初期からインスタレーション構成を意識して挑み続けて
きた居城純子、今展は絵画というキャンバスのなかだけでなく、マスキングが散り
ばめられた展示空間をひとつの絵画として体験する試みとなっています。 

画像:「滲出する暗がりと浮遊する明るさ」2019年 キャンバス、油彩、アクリル 162.5 x 130.5cm